阿 品 ア カ デ ミ ー

 

 

 

 

             会     報

 

 

 

 

 

                VOL.5

 

           (平成17年9月~平成18年8月)

 

 

 

 

 

 

 

             平成18年9月1日

 

 

 

 

       

         阿品アカデミー 会報  VOL.5 

 

 

                目  次

 

   御挨拶    会長  竹下虎之助         1

 

1. 平成17年度 学習記録              3

   過去5年間の学習記録              11

 

2. 平成17年度 講師一覧             12 

 

3. 会員の単位取得状況                12

 

4.平成17年度卒業証書授与者            13

 

5. 会計報告                    13

 

6.あとがき                     14

 

 附).阿品アカデミー会則(平成14年9月1日改正)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

           御 挨 拶

                 会長  竹下虎之助

 

 最近の話題は、小泉さんの劇場型政治もあきられ、民社党は

「偽メール事件」以来忘れられつつあるようです。

身近な話題でも暗い話が多い。 何か明るいものをまとめて整理したいと思っていたら、以下ではどうかという一つの提示があった。

 

(1)    トリノオリンピックの荒川静香さんの金メダル。その

優雅で華麗きわまる演技は、日本のスキー、スケートのおそまつさを帳消しにして4年後の次に期待を繋ぐのに十分なものであった。

 

(2)    世界で始めての野球の世界選手権、ワールドベースボ

ールクラシック(WBC)の優勝。 特に王貞治監督の指揮と、「イチロー選手」がこれを助けて、寄せ集めの日本チームをまとめた人柄と実力は改めて見直された。イチローは代表的日本人だ。

 

(3)    検察庁のライブドアや村上ファンド(村上世彰)の摘

発。「カネをもうけて何が悪いか」、「カネで買えないものはない」

とルールなき自由競争社会、市場原理主義の寵児ともてはやされていたが、いま法の裁きを受けようとしている。彼らを躍らせたマスコミもどうかしているが、浮わついた世の中にいい警鐘となっている。

 

(4)    藤原正彦氏の「国家の品格」(新潮新書)がベストセラ

ーのトップを続けていること。我が国有数の数学者で、お茶の水女子大学教授の日本文化論。

戦後の日本は祖国への誇りや自信を失い、すっかり足腰が弱くなった。市場経済に代表される欧米の「論理と合理」に身を売って「国家の品格」をなくしてしまった。日本古来の「武士道精神」を復活すべきだという。

武士道は多くの日本人の行動基準、道徳基準として機能してきた。

            −1− 

このなかには、慈愛、誠実、忍耐、正義、勇気、側隠などが盛りこまれている。 それに加えて名誉と恥の意識もある。

 

 お互い縁あって阿品台にいます。この地域を住みやすく、親しみやすいものにするために、これからもお互い努力しましょう。

                    平成18年8月

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

            −2−

1.  平成17年度 学習記録

 

   講演会 記録

 

   環境講座

 

   アジア講座

 

   生活科学講座 

 

   自然講座

 

   人間講座 

 

   健康講座

 

   芸術講座

  

   国際理解講座

 

   文化講座

 

平成13年7月~平成18年8月 学習記録

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

              −3

講演会記録

年月日

内     容

講 師

出席者

H17.9.4

「人口問題 話題のあれこれ」

世界および日本の人口の歴史的変遷と今後の予想にもとずいて、将来、日本が直面する各種の問題と、政府の対応について。

竹下虎之助

会長

40名

 

環境講座

年月日

内     容

講 師

出席者

H17.9.17

「土壌」

土壌の構成要素。自然界の中での役割、環境問題としてみたときの土壌汚染の実態

塩田喜彦氏

16名

 

アジア講座

年月日

内     容

講 師

出席者

H17.12.10

「大連」

最近訪れた大連の現在と、日清戦争以来の大連と日本のかかわりについて

横内 功氏

21名

H18.1.28

「私の上海紀行 2」

仕事で訪問した香港、上海、南通各都市の現在と人々。日本人に対する対応。

田辺粛郎氏

16名

 

生活科学講座   「食品学」 第3回

年月日

内     容

講 師

出席者

H17.10.29

「酵素は魔法使い」−でんぷんから甘味料をつくる。

砂糖の代用品として飲料水用などに多用されている異性化糖について。

そのほか酵素が果たしている広範な役割について。

 

釘宮正往氏

(広島県立女子大学

教授)

22名

              −4−

生活科学講座   「昇降機の安全性について」

年月日

内     容

講 師

出席者

H18.7.22

6月に発生したエレベーターでのはさまれ事故に関連して、昇降機の安全性はどのように確保されているのかを、法制度及び技術的視点から解説

林 俊治氏

12名

 

自然講座    「野生植物の生活」

年月日

内     容

講 師

出席者

H17.10. 8

「雑草の生活」

原生林には雑草は存在しない。人間が原生林を開拓して、なんらかの用途に(畑、田、道路、住宅など)改変した時、雑草が生え、したたかに生き続ける。

渡辺増富氏

(元、皆実、国泰寺、廿日市高等学校教諭

22名

H17.11.25

第1回自然観察 「元宇品」

県内では他では観察できないツチトリモチ他秋グミなど各種の植物の観察と広島プリンスホテルでの食事

同上

20名

H18. 2.25

「植物の社会」

種々の植物が、それぞれが役割を持ちながら群落を構成して一つの社会を作っている。

又、各植物の学名、和名がどのような規則で定められているか。

同上

26名

H18. 3.13

第2回自然観察 「セツブンソウ」

総領町のセツブンソウ自生地での観察。他にもセリバオウレンなども観察できた。

同上

28名

H18. 6. 5

第3回自然観察 「八幡湿原」

かきつばたを始めとした川骨、クララなどの湿原植物の観察と、芸北オークランドでの温泉入浴。

同上

26名

 

              −5−

 

人間講座 「学習:秘められた宝」

年月日

内     容

講 師

出席者

H17.10.15

「学習:秘められた宝」

ユネスコ「21世紀教育国際委員会」報告書にもとずいて、

「知るための学習」

「何かをするための学習」

「何かになるための学習」

「ともに生きるための学習」

を4本柱にして、いかに学習し、いかに教育をすべきかについての指針

三原詰章夫氏

(元、広島県教育委員会指導主事、教育センター所長、高校長専門学校校長など歴任)

22名

H17.11.12

子供が一人前になるためには、教育は学校のみならず、家庭、地域の教育力が重要である

同上

23名

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

               −6−

 

健康講座 「臨床検査データの読み方・考え方」

年月日

内     容

講 師

出席者

H18.2.18

検査値に対する基準値の決まり方と意味。

尿検査、血液検査、検便でわかる体の異常、疾病との関連

江藤徳文氏

(臨床検査技師)

38名

H18.3.18

生化学的検査によって分かる疾病と各種の検査値の組み合わせによってわかること

同上

28名

H18.4.8

腎機能検査、甲状腺機能検査、各種腫瘍マーカーの読み方。

腫瘍マーカーの数値は必ずしも腫瘍の状態を正確に反映しているとは限らないこと。

同上

28名

H18.6.24

「食中毒について」

原因となる各種の細菌、ウイルスの種類と発症事例。食中毒を防止するための心得。

日和見感染と院内感染。抗生物質の多用によって、ますます対策が難しくなっている

同上

14名

 

健康講座   「画像診断技術の現状」

 

年月日

内     容

講 師

出席者

H18.8.26

画像診断の現状

X線や、超音波など従来からある画像診断技術に対して、最近はCT,MR

などの新しい技術の発展で診断が正確かつ短時間で各種の疾病に対応できるようになった。

藤川光一氏

厚生連 広島総合病院 副院長)

 

H18.9

 

 

 

 

 

               −7−

芸術講座  「芸術は時代を映す鏡」

年月日

内     容

講 師

出席者

H18.3.25

「芸術原論」 芸術とは言語以外の手段によって自分の心を表現する手段である。そのうち、造形によって表現するのが美術である。

森川紘一郎氏

(周南市美術博物館館長)

28名

H18.4.15

「印象派 その1」

印象派芸術の生まれた背景とその特徴。古典派との違い。産業革命による社会の変化がその基盤にあり、都会の芸術といわれる所以である。

同上

29名

H18.5.13

「印象派 その2」

印象派の目指すところは対象物を見たまま表現するところにある。

光や空気によってその時々で見え方は違ってくる。それを写すために印象派独特の表現法が生まれた。

同上

27名

H18.6.17

「キュビズム」

対象物を一側面のみから捕らえるのではなく、あらゆる面から見て、そのものの美しさや、実態を一枚の絵の中に表現する手法である。

同上

21名

H18.7.13

「ピカソとモディリアニの時代」

展覧会鑑賞。 「ひろしま美術館」で開催中の展覧会での現地解説

同上

35名

H18.9

 

 

同上

 

 

 

 

 

 

 

 

               −8−

 

国際理解講座 「もっと知りたいニュージーランド」

年月日

内     容

講 師

出席者

H18.4.15

ニュージーランドについての全般的な紹介。

歴史、国土、国民、機構、自然、政治経済、スポーツ、教育制度など

Berin McKenzie

(廿日市市国際交流員)

29名

H18.5.13

政治経済、国会、議会、

国家的な財政破綻状態に陥った1980年代にとられた。いわゆるThink big 政策によってもたらされた大規模な民営化などの思い切った政策の効果と現状

同上

23名

H18.6.15

教育、自然エネルギー主体のエネルギー政策。郵政民営化によって何が変わったか。現在はどうなっているか。

同上

12名

H18.7.15

「父娘のNZ珍道中」

5日間にわたるニュージーランド旅行記。

自然の美しさ、人々の気さくさに感動。

西原嘉文氏

16名

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

              −9−

 

文化講座  「宮島学事始」

年月日

内     容

講 師

出席者

H18.4.22

宮島の歴史、文化の成立過程を見つつ、そこに生活の拠点を持って千年以上にわたって宮島を守ってきた人々に焦点をあてる。

岡崎 環氏

(廿日市市観光プロモーション室)

36名

H18.5.27

「世界遺産と宮島」

日本における文化遺産の保護の歴史とその中で宮島の占めた位置。

また、世界遺産に指定されたことによって生じた変化と新たな義務。

同上

33名

H18.6.10

「公園と宮島」

宮島の主体は厳島神社であるが、それと共に神社を取り囲む公園、島全体が公園としての位置づけになっていることの意味、それを守り通してきた島民の意思と戦略。

同上

34名

H18.7.15

「管絃祭」

管絃祭の歴史と内容。

市場としての宮島を盛り上げるための「祭り」の意味が大きい。

最近の凋落振りは激しく、昔の面影はない。

同上

25名

H18.8.19

「厳島信仰」

同上

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

               −10−

 

2.  平成17年度講師一覧

  今年度に講師をお引き受けいただいた方々は次の通り8名様でした。 篤く御礼申し上げます。

 

 釘宮正往様   生活科学講座 「食品学」

 渡辺増富様   自然講座   「野生植物の生活」

 三原詰章夫様  人間講座   「学習:秘められた宝」

 江藤徳文様   健康講座   

「臨床検査データの読み方・考え方」、「食中毒について」

 藤川光一様   健康講座   「画像診断について」

 森川紘一郎様  芸術講座   「芸術は時代を映す鏡」

 Berin McKenzie様 国際理解講座

「もっと知りたいニュージーランド」

 岡崎 環様   文化講座   「宮島学事始」

 

 

 

 

 

 

 

3.  会員の単位取得状況  平成18年8月1日現在

  0単位       5

  1~10単位  46名

 11~20単位  23名

 21~30単位  17名

 31~40単位   6名

 41~49単位   6名

 50単位以上    2名

  合計    105名

 

 

 

 

 

           −12−

4.平成17年度卒業証書授与者

 

    本田公韶

 熊谷三智也

    橋爪靖明 

  

       以上 3名

 

 

 

5.  会計報告(平成18年8月1日現在)

 

 収入

  前年度繰越金   48,649

  講座会費     50,800      

  各講座イベント残金 4,738(アジア講座、自然講座

  収入合計    104,187円      

 

 支出

  会報印刷費    20、105(振り込み料金を含む)

  用紙、文具費    5,903

  支出合計     26,008円

 

                  

  次年度繰越金   78,179円

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

            −13−

6.  あとがき

 阿品アカデミーも一つの区切りである5年が経過しました。

これも講師の皆様方のレベルの高い講義内容と、会員各位の熱心な受講態度によるものと感謝いたします。特に今年度は延べの受講者数がこれまでの5年間で最多を記録しました。

今年度は新しく「芸術」と「国際理解」の二講座が開講しました。

「芸術」講座は、森川紘一郎周南市美術博物館長による「芸術は時代を映す鏡」と題して、主に印象派とキュビズムについて、4回の解説をいただきました。5回目はひろしま美術館で開催中の「ピカソとモディリアーニの時代」展を現地で解説していただきながら鑑賞しました。

 「国際理解」講座は廿日市市国際交流員のBerin McKenzie

に「ニュージーランド」について3回解説していただきました。

更に、この講座を受講して早速ニュージーランドへ行ってこられた西原会員の報告もありました。

 このほか、宮島のことなら何でも御存知の廿日市市観光プロモーション室岡崎 環氏の「宮島学事始」も開講してすでに5回目を迎えておりますが、今後更に続く予定です。

今年度の特徴として野外講座の実施と会員外の参加者が多かったことがあげられます。野外講座としては前述の「芸術講座」のほか、

渡辺増富先生の「自然講座」で元宇品原生林の「つちとりもち」

総領町の「セツブン草」、八幡湿原の「かきつばた」を観察に行きました。正に「百聞は一見に如かず」です。

 会員外の参加者では阿品台地区だけでなく周辺各地からの参加者もありました。これも阿品アカデミーの講座の広がりと知名度の上昇によるものと思われます。

また、今年度には「廿日市市市民活動ネットワーク」へ新たに加入する」運びになりました。

事務局一同、次の節目の10年に向けて、更に努力を続けて参ります。 今後ともより一層のご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。

         平成18年8月  阿品アカデミー事務局

 

 

 

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